2007年3月19日
日本移植学会理事長
田中 紘一様
病腎移植について
(公開質問状)
移植への理解を求める会
代表 向田 陽二
電話0895-74-0512
拝啓 日ごろ、移植医療推進のために、多大のご尽力をされていることに対し、心から感謝申し上げます。
私たちの会は、病腎移植問題で貴会が批判されている宇和島徳洲会病院副院長の万波誠先生とそのグループの先生方を支援する全国的な患者団体(事務局・松山市)です。会員は腎移植者をはじめ、泌尿器科にかかわる各種疾患の治療を過去、現在、先生方に受けている者とその家族のほか、移植医療や地域医療に関心を持つ一般の人たちを合わせ約1、100人を数えています。地域的には中四国を中心に、北は北海道から南は鹿児島まで広範囲に及んでいます。
私たちは、中四国の移植医療を牽引してこられた先生方が、今回の病腎移植問題によって医療活動を停止させられることのないことを願うとともに、先生方が進めてこられた病腎移植が新たな移植の道として認められ、1人でも多くの腎不全患者が救われることを強く望んでいます。
さて、貴会の関係者は、万波先生らによる病腎移植を「考えられない医療行為」「人体実験」などと、一貫して否定する発言を続けておられます。これまでメディアを通じて発言されてきた内容は、患者の存在を置き去りにしたもので、しかも病腎移植を否定する根拠には首をかしげるものが多くあります。そこには何が何でも病腎移植を封じ込めようという、意図的な姿勢さえ感じられます。
そこで、私たちが疑問に思う貴会関係者の発言内容について、次の通り、質問を用意しました。同じ内容の文書をマスコミ各社にも送付しましたので、誠意をもってご回答をお願いいたします。できれば、3月末までにいただければ幸いです。 敬具
<質問>
1)
がんとネフローゼ症候群の患者からの移植は、免疫抑制下で「再発」の危険が高まる。
2)
がんの腎臓の移植は禁忌中の禁忌
万波先生やアメリカ、イタリアなどでの病腎移植で、ドナーの病気が再発したケースは一例もないというデータがあります。「がんは感染するものではなく、遺伝子によるもので再発の可能性はほとんどない」と指摘する病理学者(難波紘二・広島大学名誉教授)もいます。
3)がんの腎臓を移植するような万波医師らの行為は、科学に基づいた現在の医療水準から著しく外れている。
「現在の医療水準」とはどんな水準を指すのでしょうか。現状から一歩も出ず、新しい試みは一切認めず、世界の大勢からますます遅れる日本の移植医療を現状維持していくということでしょうか。
4)ネフローゼの治療で摘出し、移植に使うなんて世界でも聞いたことがなく、思ってもみなかった。たんぱく尿が出るネフローゼ症候群については、内科的な治療法が発達していて、外科的な摘出の必要がない。
ネフローゼ症候群の最終的な治療法として、摘出はあり得ると聞きます。
5)治療のために取り出した腎臓は他人に移植できるものなら戻すべきだ。
一度取り出した腎臓を戻すのは難しく、実際に戻すケースは少ないと聞きます。
。
6)血管を縛らないで腎臓を摘出していた。「初めに移植ありき」だ。
血管を縛って摘出していたのは30年前の話。今は縛らないで摘出していると言われます。
7)摘出する必要のない腎臓を摘出した。
カルテだけで判断しているのではないのでしょうか。ドナーから聞き取り調査などはされたので
しょうか。
8)患者を助けたいというのは同感だが、結果をとらえて(病気腎移植が)「素晴らしい治療」というのは本末転倒。「患者の会」結成は事情を知らない患者まで巻き込む可能性もあり危険だ。
成功しているという結果こそが一番ではないのでしょうか。「事情を知らない患者を巻き込む」というのはどういう意味でしょうか。
9)通常の腎移植の現場でも、提供された腎臓に動脈瘤などの病気が見つかることがまれにあり、その場合は病気の部分に治療を施したうえで移植される。
これは、病腎移植と同じではないのでしょうか。どこが違うのでしょうか。
その他)万波先生とグループの先生方を支援する人たちの署名6万1、000余りについて
この訴えを、日本移植学会はどのように考えらておられるのか。お聞きしたい。
以上
連絡先 移植への理解を求める会事務局
松山市鷹子町928-2 河野 和博方
電話089—970-3943